のんぼり洗いもさることながら、稚児が鯉につかまってはためく、個性的なこいのぼり自体も素晴らしい。
- [更新日:2023年3月29日]
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嘉永時代から続く老舗、旗屋中島屋代助商店
有限会社 旗屋中島屋代助商店は、嘉永時代(1850年頃)から代々 松浦代助の名を世襲している老舗染め物店で、
旗、幕、こいのぼり、のれん、幟(のぼり)、風呂敷、手ぬぐいなどを幅広く扱っています。こいのぼりを印染めする際の糊を五条川で洗い流す「のんぼり洗い」は創業当時から続いており、今では桜の季節の風物詩となっています。
<7代目店主・松浦 代助さんのコメント>
こいのぼりの起源は、子ども(跡継ぎ)が生まれた家が、天の神様に対して「我が家に子どもが生まれました。どうか健やかに育ちますように」と願いを込めて立てられたと言われています。それが中国からの登竜門伝説(鯉が滝を登って龍になったという話)と相まって、現在のこいのぼりの形になりました。現在では住宅事情などから、こいのぼりを立てることが難しいご家庭も増えてきましたが、私自身は、親が子を思う「こいのぼり」の文化を絶やしたくない。そんな思いを持っています。桜まつりの際は、のんぼり洗いと共に、こいのぼりにも注目していただければと思います。
400年以上の伝統を受け継ぐ、中島屋幟店
天正年間(1573〜1592年)に創業し、400年以上もの歴史がある幟店です。
主な製品は神社に飾られている幟、横断幕、相撲幟(すもうのぼり)、こいのぼり等で、遠くは山形県や
広島県からも注文を受け付けています。中島屋幟店では毎年、大寒の時期と桜まつりの時に、五条川
での「のんぼり洗い」を実演しています。また、大相撲 名古屋場所がある時には各部屋のファンが寄贈する
相撲幟が多く注文されるとのことです。相撲幟には、黒星を連想させる黒と、土がつく=負けをイメージさせる茶色は使わないのだそう。こうした業界の文化も脈々と受け継がれています。
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