岩倉市水道事業におけるPFASへの対応状況等について
- [更新日:2025年4月15日]
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※岩倉団地水源:県水と自己水を混合するためのすべての工事が完了しました。
岩倉団地水源では、暫定目標値以内ですが、PFOSおよびPFOAの濃度を軽減するための工事を岩倉団地配水場の敷地内で実施し、令和7年3月21日(金)には、地中内に埋設したコンクリート製のピット内に電動弁と電磁流量計の設置が完了しました。その後、県水連絡管の洗管作業を実施し、令和7年3月25日(火)より、県水と自己水との混合による給水を開始しました。また、ピット周辺のコンクリート打設などの復旧作業も完了し、令和7年4月10日(木)には、全ての現地作業を終了しました。
工事期間中、地域の皆さんには、交通規制や騒音など、ご不便をおかけいたしましたが、無事に工事を完了することができました。ご協力ありがとうございました。

PFOSおよびPFOAの検査結果
岩倉市では、保有している自己水源のうち最も配水量が多い岩倉団地水源の給水栓にて、年1回の検査を実施していましたが、PFASの社会的関心が高まっていることもあり、令和6年度は岩倉団地水源以外の水源においても検査を実施しました。
検査を実施したすべての水源において暫定目標値(50ナノグラム)を下回っており、安全であることを確認しています。
岩倉市では、県水と自己水源から取水した自己水を混合して供給している地区があり、県水のPFOSおよびPFOAの検査結果は定量下限値(4ナノグラム)以下です。県水と自己水を混合して供給している地区は、下部にある岩倉市給水区域図から確認することができます。
※県水とは、愛知県営水道より分水を受けている水道水のことで、木曽川から取り入れた水を犬山浄水場にて水処理を行った後に岩倉市配水場に送られてきます。
1 採水日 (1)~(8) 令和6年7月11日(木)
(9) 令和6年5月16日(木)
2 採水業者 一般社団法人 愛知県薬剤師会
水源名 | 採水場所 | 検査結果(ng) | |
---|---|---|---|
(1) | 第1水源 | 昭和町 :辻田公園 | <5 |
(2) | 第2水源 | 北島町 :自然生態園 | <5 |
(3) | 第3水源 | 大市場町:大市場児童遊園 | <5 |
(4) | 八剱町水源 | 八剱町 :八剱中児童遊園 | 15 |
(5) | 東町水源 | 東 町 :白山公園 | 23 |
(6) | 曽野町東水源 | 曽野町 :竹林公園 | 19 |
(7) | 曽野町西水源 | 曽野町 :第七児童館 | 18 |
(8) | 野寄町水源 | 野寄町 :野寄町児童遊園 | <5 |
(9) | 岩倉団地水源 | 東新町 :岩倉団地21棟 | 49 |
※ <5は、定量下限値未満をあらわしています。
定量下限値は、その分析法で正確に定量できる最低濃度のことをいいます。
※ 曽野町北水源は、曽野町東水源へ水を送る施設で各家庭に給水しておらず、現在は設備の不具合により取水を停止しているため対象外としています。
岩倉市給水区域図はこちらをご確認ください

そもそもPFASとは何か
PFASとは、一万種類以上存在する「有機フッ素化合物」の総称であり、中でも代表的な物質とされるPFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)やPFOA(ペルフルオロオクタン酸)については、発がん性などが指摘されています。
PFASは水や油をはじき、熱や薬品に対して安定的な特性を持つことから、消火剤やフライパンのコーティング剤など、幅広い産業品や日用品に活用されてきましたが、現在はPFOSおよびPFOAの製造や輸入を原則禁止しています。
PFASを使用した主な製品
泡消火薬剤、半導体用反射防止剤、レジスト(工業用保護膜)、金属メッキ処理剤、殺虫剤、界面活性剤など
PFASに関する詳しい情報・最新の情報については、環境省HPをご覧ください。

人体への影響について
PFOSやPFOAは、コレステロール値の上昇、発がん、免疫系等との関連が報告されています。しかし、どの程度の量が身体に入ると影響が出るのかについては、いまだ確定的な知見がありません。そのため、現在も国際的にさまざまな知見に基づく検討が進められています。日本では環境省が「PFASに対する総合戦略検討専門家会議」を設置し、最新の科学的知見に基づき、暫定目標値の取扱いについて、専門家による検討を進めています。

PFOSおよびPFOAの水道水における基準について
水道水におけるPFOSおよびPFOAの含有量については、水質管理目標設定項目という位置付けにより、水質管理上留意すべき事項とされています。
水質管理目標設定項目には、水道法第4条に規定された水質基準にあるような遵守義務や検査義務はありませんが、水質基準に準じた検査を推奨されています。
PFOAおよびPFOSの暫定目標値は以下のとおりです。
1L当たりのPFOSの含有量 + 1L当たりのPFOAの含有量 ≦ 50ng(ナノグラム)
PFOSおよびPFOAの暫定目標値は、体重50kgの人が水道水を一生涯にわたって毎日2L飲用したとしても、暫定目標値以下であれば健康に悪影響が生じないと考えられる水準を基に設定された値です。
動物実験から人の耐容摂取量(TDI)を算出し、一生涯における飲料水からのPFOSおよびPFOAの摂取量がTDIの10%以下になるように計算した結果、PFOS、PFOAそれぞれの評価値は50ng/Lとなります。さらに安全性を鑑みて、PFOSとPFOAの合計値を50ng/L以下とすることが暫定目標値として定められています。

※ 令和6年12月24日に開催されたPFOS・PFOAに係る水質の目標値等の専門家会議において、現行の水質管理目標設定項目という位置付けを水質基準に見直す案が示されました。
お問い合わせ
岩倉市役所建設部上下水道課
電話: 0587-38-5815 ファックス: 0587-66-7135
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